GIST診療ガイドライン
GISTの術前治療(臨床試験)

- a.術前併存症を持つ切除可能例または多臓器合併切除を要する症例を含む。
- b.ベースラインCT(FDG-PET)等により早期にイマチニブ治療効果判定等綿密な観察を実施。
- c.術前補助療法の安全性に関してはほぼ確認されたが、術前補助療法のみの予後改善効果は必ずしも確立していない。
- d.CR などで腫瘍が切除不要なレベルまで縮小した場合はイマチニブ投与し経過観察。
- e.CT:造影効果消失、MRI:腫瘍血流低下ないし消失、FDG-PET:取り込み低下ないし消失。
- f.完全切除可能な原発 GIST の治療選択は外科切除である。切除後、病理組織診断の再確認を行い、他の癌や肉腫の場合は各ガイドラインに応じた治療とフォローを実施。
- g.他の併存症のため手術不能の場合、インフォームドコンセントが得られない場合など。
- h.他の薬剤の国内臨床試験に参加。
- イマチニブを術前に投与する「術前補助療法(ネオアジュバント療法)」については、臨床試験段階の治療ですので、その効果や安全性については、現在進行しているさまざまな研究の結果により明らかになると考えられています。
- 切除不能病変またはリスクの高い進行GISTでは、イマチニブを投与後、腫瘍が縮小し、切除できた場合でも、再発率が高いため、イマチニブ投与を継続したほうがよいと考えられています。