GIST研究会は、2014年4月NPO法人稀少腫瘍研究会と発展的統合されました。
2003年3月にGISTの診断と治療に関する研究及び最新情報を発信するグループとして、「GIST研究会」を発足いたしました。
GISTは疫学的には年間10万人に2人程度の発症率といわれており、近年、消化管全般に幅広く分布する間葉系腫瘍(Gastrointestinal mesenchymal tumor:GIMT)の大部分を占める1つの腫瘍単位とみなされるようになりました。
GISTはKIT(c-kit遺伝子産物)やCD34を発現し純粋な平滑筋(肉)腫や神経鞘腫とは表現型が異なります。
中でも約90%のGISTではc-kit遺伝子変異が認められ、従来の化学療法や放射線療法に抵抗性が高く、特に転移のみられる場合や手術施行が不可能な症例は、治療困難ながんの典型といわれておりました。
今までは、本質的な寛解を得るための唯一有効な治療は外科手術とされてきましたが、最近KITやPDGFRを阻害するチロシンキナーゼ阻害剤が開発され、臨床応用されています。
このサイトではGISTの診断・治療等の最新情報を紹介していき、日本での今後のGIST治療についての方向性を検討していきたいと考えております。
GIST研究会会長 北村 幸彦(大阪大学病理病態学)