薬剤治療中の患者様へのアドバイス
スチバーガ®服用中の患者様へのアドバイス~副作用の対処法―手足症候群―
質問と回答
手足症候群の症状を教えてください。
手や足の裏などに、以下のような症状が現れます。
- ピリピリまたはチクチクする
- 痛み
- ものがつかめない
- むくみ
- 赤く腫れる
- 水ぶくれができる
- 皮がむける
- ひび割れる
- 血が出る
これらの症状が現れたら、症状をよく観察し、「服用ダイアリー手帳」 にからだの状態を記録しておきましょう。
また、これらの症状の多くは、スチバーガ®錠を飲む量を一時的に減らしたり、休止したり、症状をおさえるお薬を使うことで和らげることができます。
効果的な治療を続けるために、副作用が現れても勝手に服用を止めず、担当医・看護師・薬剤師に相談してください。
注) ひどく痛む、皮膚がはがれるなど症状がひどい場合は、がまんせず、すみやかに担当医に連絡してください。
体調や服用状況を記録するための「服用ダイアリー手帳」があります。定期的にご自身の体調を記入し、診察日に担当医に見せることで、副作用を早く発見し、スチバーガ®錠の治療を安全に進める手助けになります。まだお持ちでない方は、担当医にお申し出ください。
また、外出時に体調が悪くなったときのための緊急連絡先カードも付いています。

[発行]バイエル薬品株式会社
手足症候群の予防法を教えてください。
手足症候群を予防するためには、患者さんご自身が普段から手足への過剰な刺激を避け、保湿剤を用いて皮膚を保護し、乾燥や角化・角質肥厚を防ぐこと(セルフケア)が重要です。
手足症候群の予防のためのセルフケア
以下のようなことに気を付けて毎日の生活を送りましょう。
手の保護
- 木綿の手袋を着用しましょう。
- 圧のかかる手作業は控えましょう。
- 長時間の筆記
- 雑巾絞り
- 固いふたの開け閉め
- 包丁仕事
- 土仕事
- ラケットやクラブを強く振るスポーツ など
- 水仕事はできるだけ避けましょう。
- 水仕事を行う際には、保湿剤を塗布後、木綿の手袋の上にゴム手袋を着用して行いましょう。
- 重い荷物を持つことは控えましょう。
足の保護
- 足に合った履きやすい靴、柔らかい中敷を使用しましょう。
- 足に合わない小さめの靴、革靴、ハイヒール、健康サンダルは避けましょう。
- 場合によってはオーダーもよいでしょう。
- 木綿の厚めの靴下を着用しましょう。
- 屋内ではスリッパを使用しましょう。
- 長時間の歩行や立ち仕事、ジョギングなどは控えましょう。
その他の注意
- 熱いお風呂には入らないようにしましょう(40℃までを目安とする)。
- 長時間の入浴は避けましょう(入浴時間を10分程度にする)。
保湿
- 手を洗った後や入浴後は、皮膚が乾燥しないようすぐに保湿剤を塗る習慣をつけましょう。
- 就寝時には保湿剤を塗布後、木綿の手袋・靴下を着用しましょう。
手足症候群の対処法を教えてください。
症状が現れた場合でも、軽いうちであれば、保湿剤を用いたスキンケアを継続したり、適切な処置を行うことで治療を継続することが可能です。
重症化を防ぐためには、発現した症状を見逃さず、早期に適切な処置を行うことが重要です。症状が現れた場合、がまんしたり、ご自身の判断で服用を中止したりせず、すみやかに担当医・看護師・薬剤師に連絡して指示に従ってください。
手足症候群に対する具体的な「予防」・「対処法」については、「手足症候群の予防と対処(冊子+DVD)」でも詳しくご紹介しています。
ご希望の方は、担当医・看護師・薬剤師までお問い合わせください。
また、DVDの映像プログラムはwebサイト(http://www.stivarga-info.jp/ja/patient-site/index.php)でもご覧いただけます。併せてご参照ください。

[監修] 国立がん研究センター中央病院 山﨑 直也 先生
[発行]バイエル薬品株式会社